いま注目されている介護ロボットは老人ホームに必要?

介護現場の人手不足や負担軽減の切り札として期待されている介護ロボット。今後は、老人ホームでも介護ロボットが果たす役割が増えてくると予想されています。そこで今回は、介護ロボットの種類やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。


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老人ホームでも検討される介護ロボットとは

介護ロボットと聞くと、介護作業もこなせる人型ロボットというイメージを持つ方もいるかもしれません。

実際のところは、どういったものが介護ロボットとみなされているのでしょうか。介護ロボットの定義や注目されている背景、現状についてみていきましょう。

介護ロボットとは

介護ロボットとは、情報を感知し、判断し、動作するという3つの要素を持っている知能化した介護機器のことです。

装着型パワーアシスト・歩行アシストカート・自動排せつ処理装置・認知症の方の見守りセンサーなどが介護ロボットにあたります。

介護ロボットの目的は、利用者の自立をサポートすることと、介護者の負担を軽減することです。現在、さまざまな介護ロボットが開発されて、介護現場で使われ始めています。

介護ロボットが注目される背景

高齢者の数に対して介護者が不足しているため、介護ロボットの普及によって人手不足の解消や負担の軽減に役立つのではと期待されています。

厚生労働省の試算では、日本の人口において75歳以上の高齢者が占める割合は、ますます増加するという予想です。

2016年時点では、75歳以上の高齢者の割合は13.3%(1,691万人)でしたが、2030年には19.2%(2,288万人)、2065年には25.5%(2,248万人)になるとされています。

75歳以上の高齢者の割合が増加していくのに対し、15~64歳の人口は減少していくため、対策を何も取らないと、年を追うごとに人手不足が深刻になっていくでしょう。

国の試算では、2020年度末までに約26万人、2025年度末までに約55万人を新たに介護人材で確保する必要があるとしています。

そのために、介護職員の処遇改善・離職防止・定着促進・生産性向上などの取り組みが急務となっているのです。

介護ロボットによって介護の現場の処遇を大幅に改善することがあれば、介護人材を確保することも容易になってくるのではと期待されています。

介護ロボットの現状

現在、経産省が中心となって民間企業・研究機関での介護ロボットの開発を支援、厚生労働省が中心となって開発された介護ロボットの実証実験を介護現場で行っています。

ただ、開発は進んでいるものの、まだ一般的に普及はしていないというのが現状です。全国の介護保険サービスを行う事業所を対象にした調査では、75.4%が介護ロボットを導入していないと答えています。

導入している事業所が少ないのは、介護ロボットは介護者の代わりを担える段階にはまだ達していない、人が操作しないといけない部分もまだ多いといった理由があるからです。

とはいえ、介護ロボットを「利用したい、利用を検討したい」と考えている人は63.1%もいるというデータもありますので、将来的には普及していく可能性は十分にあります。

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介護ロボットの種類

介護ロボットには、いろいろなタイプの種類があります。主な介護ロボットについて解説していきます。

・装着型パワーアシスト
介護者が装着して移乗介護の際の身体的負担を軽減するタイプのものと、要介護者自身が装着して移動を安全にできるようサポートするタイプのものがあります。

介護者が装着することで、ベッドから車いす、車いすから便器の間などの移乗の際の腰の負担を軽減することが可能です。要介護者が装着すると、パワーアシストが立座りや歩行の支援、転倒の予防をしてくれます。

・歩行アシストカート
高齢者の外出をサポートし、荷物を運搬できるようにするロボット技術を用いた介護機器。手押し車型の機器で、モーターを内蔵することで上り坂では推進し、下り坂ではブレーキをかけるなどして安全な移動をアシストしてくれます。

・自動排せつ処理装置
排せつ物の処理にロボット技術を用いた、設置場所の移動と調整が可能なトイレ。脱臭機能が装備されているため、排せつ物のにおいが室内に広がることなく、居室内にいながら便座に座って排せつすることが可能です。

・見守りセンサー
認知症の要介護者を見守るロボット技術。検知センサーや外部通信機能を備えた機器を、見守り対象者がいるエリアに設置することで、状況確認や異常がないかを365日24時間いつでも確認できます。

・入浴支援
要介護者が一人でも入浴できるように、一連の動作を支援するロボット技術。浴室での転倒や溺れてしまうリスクを抑えられますし、介護者・要介護者双方の身体的な負担を軽減することもできます。

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介護ロボットのメリット・デメリット

介護ロボットを老人ホームや介護施設に導入することのメリット・デメリットにはどういったものがあるでしょうか。ポイントを絞って解説していきます。

介護ロボットのメリット

・介護者の身体的・精神的負担を軽くする
介護ロボットの一番のメリットは、介護者の負担を減らすことができるということです。

介護者には、要介護者を支えながら歩いたり、車いすに移動させたりするため、身体的な負担が常にかかっています。特に、腰への負担は大きく、腰痛に悩まされている人も少なくありません。

腰痛を理由に退職する例も介護の現場では珍しくないため、介護者の身体的な負担を減らすことができる介護ロボットの導入が期待されています。

また、介護ロボットによって、身体的な負担が大幅に軽減されたり、業務に時間的な余裕が出てきたりすると、精神的なストレスも改善されていくことでしょう。

・要介護者の心理的負担も軽くなる
介護してもらうときに、「申し訳ない」「恥ずかしい」と感じる要介護者は多くいるようです。介護ロボットに介助されることになると、負い目のようなものを感じずに、気兼ねなく使えるようになるというメリットもあります。

介護ロボットのデメリット

・コストがかかる
介護ロボットの一番のデメリットとして挙げられているのが、コストがかかるということです。現状では、介護ロボットを導入している老人ホームや介護施設が少ないため、大量生産による生産コストの低下がなく、一台あたりの価格が高くなっています。

今後、介護ロボットの需要が増えて、大量生産されるようになれば、コスト面での問題は解決されていくかもしれません。

・活用事例も少ないので不安に感じる人が多い
介護ロボットを導入している老人ホームや介護施設は、全体のごくわずかしかありません。そのため、介護ロボットを効率的に運用するためのノウハウがまだ確立されていないというのが実情です。

活用事例が少ないと、介護者も利用者も導入に対して不安を抱きやすくなり、それが介護ロボットの導入がなかなか進まない要因にもなっています。

・複雑な作業はできない
現在の介護ロボットでは、人と同じような作業をすることはまだできません。複雑な作業をするためには、複数の介護ロボットを利用しなければいけなくなりますが、人よりも時間がかかったり安全ではなかったりという課題があります。

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老人ホームに入居している人の中には、人のぬくもりを感じられない介護ロボットに介助してもらうのは抵抗がある、適切なケアを受けられるのか不安という人もいます。

ロングライフの有料老人ホームでは、お一人おひとりに合ったケアをしています。介助してくれる人との心の通う付き合いを望んでいる方は、ロングライフでセカンドライフを過ごされてみませんか。

また、ロングライフでは、介護分野のパイオニア企業としてロボットマーケティング室を設けており、介護ロボットの推進、啓蒙活動を行っています。今後、介護業界で不安なく、介護ロボットを活用できる環境の実現に向けて取り組んでいきます。

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まとめ

介護ロボットには、装着型パワーアシスト・歩行アシストカート・自動排せつ処理装置・認知症の方の見守りセンサーなど様々なタイプがあります。介護者が介助の際に利用するものもあれば、利用者が外出する際に利用できるものもあり、今後は導入する老人ホームも増えてくるでしょう。利用者自身も、介護ロボットを上手に使っていくことで、より安全で快適な生活を送ることができるようになります。

※こちらの記事は、2019年12月24時点の情報をもとにした記事です。

No.1912-11

ホテルのような我が家。住宅型有料老人ホーム日本ロングライフ

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