高齢者介護は今や社会問題?解決策をご紹介

高齢化社会の現代では、介護の問題は避けては通れないものとなっています。介護疲れを解消する方法はないか、親をどうやって介護すべきかなど、悩みは尽きないようです。今回は、社会問題ともなっている高齢者介護について解説するとともに、どのような解決策があるのかをご紹介いたします。


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高齢者介護に関する社会的問題

まずは、介護における問題点にはどのようなものがあるかを挙げてみましょう。

介護離職

身内を在宅で介護するとなると、介護者が1日の大半を介護に費やすこととなり、仕事を辞めざるを得ないことが大きな問題となっています。
介護をしている人は全国で627万6千人おり、そのうち有業者は346万3千人、無業者は281万3千人というデータがあります。

介護者の無業率は44.8%となり、半数近い人が他に仕事をせずに介護に専念しているということがわかります。
また、平成23年10月から平成24年9月の1年間に介護・看護のために離職した人の数は10万人を突破しています。

老老介護、認認介護

老老介護に加え、認認介護の問題も深刻化しています。

老老介護とは、65歳以上の高齢者が65歳以上の高齢者を介護することです。核家族化が進んだ現代では必ずしも子供が親を介護できる環境になく、高齢の夫婦が配偶者を介護するケースや、医療の進歩により平均寿命が伸びたことによって、65歳を過ぎた子供がさらに高齢の親を介護するケースが珍しいことではなくなりました。

認認介護とは、介護者と被介護者の双方が認知症を発症していることをいいます。介護者も認知症を発症しているのですから、介護には相当な困難や危険がともなうことは想像に難くないでしょう。以下のサイトでは老老介護についてわかりやすく解説していますので、参考にご覧ください。

⇒「増加している老老介護の原因!リスクと解決策を紹介」

高齢者の一人暮らし

介護そのものの問題だけでなく、介護を受けていない高齢者の一人暮らしにも「孤独死」と「認知症」という問題が潜んでいます。

誰にも気づかれることなく自宅などで死に至る孤独死は、ご本人の尊厳が損なわれる亡くなり方でもあり、家族や近隣住民も心理的な衝撃や経済負担を受けることから、早急な対応策が必要と思われます。

また、認知症を患っている高齢者の一人暮らしも大きな問題となっています。認知症になると生活における様々なことが困難になり、ひどい場合には命に関わる重大な事故などを起こしかねません。

厚生労働省の統計「認知症高齢者の現状(平成22年)」によると、認知症を患っている高齢者の数は439万人で、高齢者全体の約15%と推計されています。

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高齢者介護は生活にも様々な影響を与える

介護の形は違えど、それぞれに問題があります。

介護離職による生活への影響

離職して介護にあたる場合、以下のような問題が起こりがちです。

精神面の負担

介護は主に家の中で、長時間要介護者と向き合うことになります。外に出て他人とコミュニケーションを取る機会も減り、どうしても引きこもりがちになってしまいます。

今まで社会で働いてきた人ならなおさら刺激が少なくなったと感じ、落ち込むこともあるでしょう。介護の悩みもひとりで抱え込んでしまうケースが多いようです。

身体的な負担

介護は身体的な負担も相当なものです。起床時、移動、体位の変更、入浴介助など、力を使う作業が一日のうち何度も繰り返されます。しかも、介護には休みがないので、基本的にはこれらの作業を毎日することになります。

介護者の体には過度な負担がかかり、腰や膝を痛めてしまうひとも多いのです。
また、夜間もトイレ介助やおむつ交換のために起きなければいけないことが多く、十分な睡眠をとれないケースがあります。

経済面の負担

離職介護における最も大きな悩みは、経済面の負担と言えるでしょう。離職して介護に専念することで、収入源がなくなってしまうわけですから、金銭面に大きな変化が出ることは避けられません。

生活レベルを落としたり、生活スタイルを変えたりするなど、家族全体にも負担がかかることもありますし、介護が終わったあとに再就職ができるのかという不安を抱えることにもなります。

老老介護、認認介護による生活への影響

次に、老老介護、認認介護においてどのような影響があるのかみていきましょう。

老老介護では、介護者も高齢のため若い年代に比べて体力が低下しています。そのため介護が困難な場合もありますし、できたとしても時間がかかってしまうことも多いでしょう。
このような身体的負担に加え、精神的な負担も増加することが考えられます。

介護することに体力を使い果たしてしまうと、外に出てリフレッシュする時間を取ることも難しくなり、社会的なつながりが減ってしまいます。すると閉じこもりがちになり、ストレスがますます積もってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

認認介護については、大小様々な問題が発生することが容易に想像できます。

認知症の症状により、介護者自身も介護をしたことを忘れてしまい、薬の飲み忘れや食事の摂り過ぎ、摂り忘れなどが発生する可能性があります。また、認知症には食欲の低下という症状があり、自分で気付かないうちに低栄養状態に陥ってしまう場合もあるのです。

また、金銭の管理が曖昧になり、正常な社会生活に支障をきたすことも。火の後始末を忘れることによる火事の危険や、徘徊中の事故の可能性も考えられるでしょう。

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先のことを見据えて介護サービスの検討を

もしも今あなたが身内の介護についてお悩みで、離職して介護にあたることも考えているのなら、離職を急がずに、先のことを見据えて長期的な目で、他に方法がないかを考えてみることをおすすめします。

介護サービスについて調べる

高齢化社会における介護サービスのニーズが高まっているため、多様な介護サービスが提供されています。

介護サービスとは、介護保険制度を利用して受けられるサービスのことです。以下のサイトで様々な介護サービスについて紹介していますので、ご自分にあったものがないか調べてみてはいかがでしょうか。

⇒「介護サービスの種類一覧!サービス利用前の基礎知識」

また、自宅で介護をするのであれば、福祉用具をレンタルしたり購入したりすると、介護の負担を軽減することができます。高さや角度の調整ができる介護ベッドや、車椅子での移動を助ける電動リフトなど、便利な器具を活用してできるだけ少ない負担で介護を行うことも検討しましょう。

家族、親戚を頼る

介護は長期に渡ることもあり、ひとりで取り組むには大きな負担を感じる方もいます。どんどん家族や親戚に頼って、負担を軽減できるように働きかけましょう。

頼れるときに頼るのが、のちのちお互いのためになる場合もあります。ひとりで抱え込んでしまった結果体調を崩してしまい、ある日突然に別の家族や親戚に介護を全て頼まなければいけなくなるよりも、初めから少しずつ分担したほうが、リスクの分散につながるでしょう。

また、親戚が直接介護に関わることが難しい場合でも、事情を話して状況を知っておいてもらうことが大切です。

施設への入居を検討してみる

すべての人にとって在宅介護が最良の方法とは限りません。場合によっては施設への入居も検討してみましょう。
介護度が高かったり医療依存度が高かったりすると、介護者の負担は大きくなります。

24時間付き添いが必要で、夜もまとまった睡眠時間が取れないというような状況では、介護者が先に倒れてしまうことも考えられます。また、医療のケアが必要で在宅では十分なケアができないという場合には、施設へ入居した方が安全で健康的な生活が送れるかもしれません。

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高齢者の介護問題が気になる方はロングライフへ

施設への入居も視野に入れている方は、ぜひ一度ロングライフへお問い合わせください。

有料老人ホームロングライフは、1990年の誕生以来、「グッドフィーリング(顧客満足)」に基づいたサービスとサポートで実績を積み重ねてまいりました。

高齢になってもまだまだ楽しみを見つけていただけるよう、お食事会や音楽鑑賞などの多彩な文化的イベントを開催しています。

もちろん医療面には十分気を配っており、24時間365日、協力医療機関との連携によって、お一人おひとりの健康をサポートする体制を整えております。

高齢者が活き活きと過ごすために必要な、「健康」、「文化的楽しみ」、「心地良い空間」を兼ね備えたロングライフは、入居者様にご満足いただけるとともに、ご家族の皆様にもご安心していただけるものと自負しております。

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まとめ

介護における大きなポイントは、終わりが決まっていないということでしょう。ですから、今現在の状況だけで介護の方法を決めるのではなく、将来を見据えて持続できる方法を模索するのが懸命です。

自分自身で身内を介護するのに不安を感じている方は、施設への入居も考え、まずは気軽に問い合わせてみるのも良いかもしれません。

※こちらの記事は2020年3月20日時点の情報をもとにした記事です。

№2003-05