幸せな最期のために知っておきたい「終活」の基本

近年、老後にしておきたいこととして「終活」が話題になることが多くなりました。テレビや雑誌などで一度は聞いたり目にしたりしたことがある方も多いのではないでしょうか。 その中で、終活というとネガティブなイメージが先行してあまり気乗りしないという方もいるかもしれません。しかし、終活は未来を明るくするポジティブなことです。 そこで今回は、終活についての基本的な知識やメリットについてまとめました。 定年を迎えてこれから少しずつ終活のことを考えたいという方や、終活のことをよく知らないという方はぜひ参考にしてください。


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そもそも終活はなぜ行うのか?

老後を迎えるにあたって終活が必要だといわれていますが、そもそも終活を行う理由は何なのでしょうか。

最期まで幸せな人生を送るため

終活とは、自分の人生を考えて向き合い、自分らしく幸せな最期を迎えるための準備です。

日々の漠然とした不安や心配ごとを抱えていては、充実したセカンドライフを送れないのではないでしょうか。未来への心配や不安を解消し、明るい気持ちで最期を迎えるためにも終活をすることを検討しましょう。

「あまり考えたくない」「元気なのにまだ早い」と思う方もいるかもしれませんが、終活はより良い老後を送るための大切なことです。

終活をするメリットについても見てみましょう。

終活を行うメリット

終活を行う大きなメリットは、何より老後を充実して過ごせるようになることです。

お金のことや家のこと、家族のことなど不安を1つずつ整理することで、安心して過ごすことができます。

気持ちに余裕が出てきて前向きになり、趣味を楽しんだり新しいことに挑戦したりする意欲も湧いてくるでしょう。

もう1つのメリットは、家族の負担が軽くなることです。

病気やケガなどで医療・介護が必要になったときに家族のサポートは欠かせません。葬儀や相続など、最期を迎えた後の手続きをするのも家族であることがほとんどでしょう。

元気なうちに終活で必要なことを決めておけば、万が一のときに家族が困らずに済むほか、家族同士のトラブルなども避けられます。

終活は本人にとってはもちろん、家族にとっても一緒の時間を充実したものにするために重要なことなのです。

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一般的な終活の進め方

終活は、老後を前向きに過ごすための準備です。

では、具体的にどのように終活を進めると良いのでしょうか。ここからはその方法について説明します。

1.エンディングノートを作る

まずは、意思疎通ができなくなったときや、万が一などに備えて、エンディングノートを用意しましょう。

エンディングノートを書く主な目的は、自分の想いを家族やまわりの人に伝えることです。最期のときをどのように過ごしたいのか、亡くなったあとはどうして欲しいのかなどの希望を記しておけば、ノートを通して伝えることができるでしょう。

家族にとっても、医療や介護など選択が必要な場面において良い判断材料になります。また、銀行口座の暗証番号などの情報をまとめておけば、家族が楽に手続きを進められるでしょう。

エンディングノートそのものに法的な効力はありませんが、作成する段階で自分が今後何をすべきかといった流れを把握できるというメリットがあります。

2.生前整理を行う

家族が悩みがちなことの1つが、遺品整理です。片付けに時間がかかることはもちろん、ものによっては本人でないと手続きや処分が難しいものもあります。

身の回りの持ち物や財産など、自分で整理や手続きができるうちに生前整理を行っておきましょう。

3.介護・終末期医療について決める

高齢になると、病気やケガのリスクはどうしても高くなります。急に治療が必要になったときに備えて、持病やアレルギー、普段服用している薬などの情報をまとめてすぐわかるようにしておきましょう。

介護が必要になったとき、どのようなサービスを受けたいかを考えておくことも大切です。自宅で介護を受けたいのか、施設に入りたいのかなどの介護に対する希望も伝えておきましょう。納得できるサービスを受けられるように、事前に調べておくこともおすすめです。

最期を迎えるにあたって、どのような治療を希望するかを決めておくことも重要です。受けるかどうかだけでなく、治療の種類なども調べておくと安心ではないでしょうか。

何より大切なのは、治療や介護に対しての想いや希望を家族に伝えておくことです。

4.葬儀・お墓について決める

葬儀やお墓はどうするのか、ということも考えておくと良いでしょう。

特定の宗旨宗派に所属していたり檀家になっているお寺があったりすれば、そのお寺で執り行われることになります。どこでどんな形で行ってほしいのか、機会があれば家族と話し合っておきましょう。

一緒に納めてほしいものや使用してほしい写真などがある場合は、それがわかるように伝えておくこともおすすめです。

5.遺言書を作る

先述したように、エンディングノートには法的効力がありません。そのため、遺産などはっきりとした希望がある場合には遺言書を作っておく必要があります。

似た言葉として「遺書」がありますが、遺書は亡くなる間際に自身の想いを伝えるものなので、遺言書とは異なります。

遺言書には「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があります。

「自筆証書遺言」は、遺言者が自筆で書くものです。遺言書の全文や日付、氏名を自筆し、押印して作成するので、費用がかからず簡単な方法です。

「公正証書遺言」は、2名以上の公証人・証人の前で遺言内容を口述し、それを公証人が筆記、それぞれが署名・捺印して作成します。

「秘密証書遺言」は遺言者が作成して封印した遺言書の封紙に、2名以上の公証人・証人が署名・捺印します。

いずれも法律で定められた条件を満たしていれば法的効力が発生します。必要な際は、書く内容や法的要件などを確認したうえで準備しましょう。

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終活後は自分らしい人生を楽しもう

終活にある程度の目処がついたら、あとは不安なく老後を楽しむことができます。終活後のセカンドライフをどのように過ごすかについても考えてみましょう。

第二の人生がスタート

持ち物の整理やエンディングノートの作成など、手間はかかりますが終わってしまえば残りの時間を気兼ねなく楽しむことができます。

今までできなかった趣味に時間を注いだり、行きたかった憧れの場所へ旅行したりするのも良いでしょう。

最近は、元気なうちに老人ホームに入る方も増えています。長く健康で過ごすためのサービスや設備が充実しているところも多いです。

セカンドライフを積極的に楽しみたいのであれば、早い段階で老人ホームに入居することも良い選択肢といえるでしょう。

ロングライフで充実したセカンドライフ

高級老人ホームであるロングライフでは、入居者様が充実したセカンドライフを送れるようにさまざまなサポートをしています。

ロングライフで提供するサービスは、「空間・文化・ケア」を柱にしています。過ごしやすい空間づくりはもちろん、食事会や旅行など多彩なイベントの提供、365日体制で提供するヘルスケアなど、最期まで自分らしい生活を送るために理想的な介護サービスが提供できる体制が整っています。

セカンドライフを安心して過ごす場所として、ぜひロングライフをご活用ください。

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まとめ

終活に取り組むということは、充実したセカンドライフを送るために必要な準備でもあります。ご自身の安心はもちろん、家族やまわりの人にとっても不安や負担の軽減につながります。

急にいろいろなことを決めるのは難しいかもしれません。この記事を参考に、まずは家族と話す機会をもつことからはじめてみてはいかがでしょうか。

№2010-04